2013年3月4日月曜日

Moodle Moot Japan 2013

 2013年3月2日、3日、東京家政大学にてMoodle Moot 2013が開催された。今回は業務の都合もあり2日目から発表のために参加。発表資料等は数多くアップロードされているので、詳細は日本ムードル協会のサイトを参照のこと。ということで今回の備忘録は主に私たちの発表およびマニュアルの紹介に留めます。

  中西 大輔・大澤 真也・大西 昭夫(Version 2) 
「e問つく朗」Moodle 2.x対応版の開発  
 広島修道大学においてMoodleをeラーニングシステムとして利用することが決まった時に、一番悩んだのは小テストを作成するのが難しいということでした。特に穴埋め問題を作成することはeラーニング初心者にとって難関の1つです。そこで、教職員が簡単に小テストを作成できるためのもモジュールとして「e問つく朗1.9対応版」を開発し発表したのが、2012年のMoodle Mootでのこと。今回はいよいよ2.x版へ対応させての開発を行いました。 主な変更点は、 

・API経由ではなくMoodleに直接統合
・問題をcsvファイルで一括アップロード(穴埋めを除く)
 ・英語表記への対応 です。

使ってみるとその良さがわかると思うので、興味のある方は http://ver2.jp/moodle/emon/ にアクセスしてみてください。無料でダウンロードできます。ちなみに公開予定は2013年3月中旬以降です(1.9対応版はダウンロードできます)。

  次におまけとして紹介したのはMoodleマニュアル『Moodle事始めマニュアル: Ver 1.9および2.4対応』です。こちらは200ページ程度の分量ながら、PDFおよび電子書籍(フォーマットについては現在検討中)を無料で公開します。売りは(1)Moodleを触ったことがない人でもマニュアルのステップを踏んでいくことでとりあえず授業で利用できるようになる、(2)実際にMoodleを活用している英語教員の実践事例集が付いている、ということです。こちらはPDF版は2013年3月中旬以降、電子書籍版は2013年4月以降に配布を開始する予定です。出版しないマニュアルならではの面白い趣向やネタが満載です(笑)。

  入手可能時期や入手方法など興味をお持ちの方はぜひ以下のフォームからご登録ください(登録してくれる人数が多いほど嬉しいので)。

  『Moodle事始めマニュアル』入手について 

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 ということでMoodle Mootは回を重ねるごとに学会としての様相を帯びつつあるように思う。Moodleの開発者であるMartin Dougiamas氏の講演のタイトルはBack to the Classroomであり、Martin氏自身も開発をするだけではなく、教員が使いやすいものにすることと学習成果をきちんと測定することの重要性を認識しているようだ(その証拠として第1回のMoodle Research Conferenceが2012年9月にギリシャで開催されている)。
  そのことも意識してか、Moodle 2.xにおいては様々な機能が今後追加されていくようである。が、個人的な感想を言わせてもらえれば、シンプルな機能に特化した方が使いやすい場合もあると思うので、いたずらに機能や設定を増やすのではなく、教員のニーズに応じて使用する機能を制限するような設定が付いてくれると嬉しい。今本学ではMoodle 1.9を利用しているが、今の機能や設定だけでも初級者にとっては敷居が高いので。
  そしてMoodleを大学などの機関において、唯一かつ標準のeラーニングシステムとして導入している大学はまだそこまで多くないことにも注意が必要だ。つまり個人でインストールして楽しんでいる愛好家も多いのだ。そういう人たちが気軽に参加できるのがMoodle Mootの良い所である気はしたのだけど…。これはMoodle Moot 2012に参加した時にも思ったことです。

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